蚕起食桑(蚕室の令嬢)

蚕起食桑、かいこおきてくわをはむ。蚕が目覚めて桑をどんどん食べる頃。 養蚕の歴史は三千年とも五千年ともいわれている。蚕は完全に家畜化された虫で、野生には存在しないし野生下では生きられないのだという。白くて目立つうえに敵から逃げる素早さも身を…

竹笋生(竹と後悔)

竹笋生、たけのこしょうず。筍が生えてくる頃。 いまさら筍?と思ったらこの筍は孟宗竹ではなく、日本原産の真竹のことらしい。真竹の旬が今の時期。 住んでいるアパートの敷地の裏手にはちょっとした竹藪があり、春になると、そこから地下を這って進出して…

蚯蚓出(毒ミミズの夢)

蚯蚓出、みみずいづる。冬眠していたミミズが地上に出てくる頃。冬眠って。もう夏である。啓蟄から遅れること二ヶ月、ようやく出てくるらしい。のんびりしたものである。 今回ミミズについてあれこれ調べてみたけど、例によってゲシュタルト崩壊してミミズが…

蛙始鳴(歓びの歌)

5日から昨日までの七十二候、蛙始鳴、かわずはじめてなく。蛙が鳴きはじめる頃。 二十四節気では立夏。暦上は夏だ。と書きながら一昨日から寒い。しまったばかりの冬服を再び出して着ている。 蛙が出てくるのは啓蟄の頃、巣ごもり虫が戸を開いた3月上旬だが…

牡丹華(わたしにないもの)

ひとつ前、4日までの七十二候、牡丹華、ぼたんはなさく。文字通り、牡丹の花が咲く頃。 私が初めて牡丹の花というものを意識したのは24歳の時だ。同棲生活が破綻して逃げこむように移り住んだ実家の庭に芍薬が咲いていた。たぶん芍薬、と母が言っていた気が…

霜止出苗(田んぼの話)

霜止出苗、しもやんでなえいづる。霜が降りなくなり、稲の苗が生長する頃。例によってもう終わっています、昨日、もとい日付的には一昨日、まで。 4月半ばに一週間ほど子供とふたりで実家に帰省した。うちは農家ではないのだが、自分たちで食べるだけの米は…

葭始生(イネ科の切り傷)

もう遅れすぎて自分でもよくわからなくなっていますが、一応順番通りに追っていきます。もう3日ほど前に終わっていますが、二十四節気の穀雨の初候、葭始生、あしはじめてしょうず。葦が生えはじめる頃。前回の虹始見に続いて、はじまるシリーズですね。 葦…

虹始見(誰かと見ること)

このところ子供の夜泣きが激しく、日中の過ごし方もいろいろ思うところあって、「不測の事態が起きない限り続ける」宣言をしたばかりですがしばらくお休みします、とご報告するつもりで記事編集画面を立ち上げたところで、ああーでもやっぱりもう少しがんば…

鴻雁北(いつか見たはずの)

鴻雁北、こうがんかえる。雁が北へ渡っていく頃。雁、は「がん」であり「かり」、どちらも同じものらしい。ツバメが来たかと思ったら雁が去っていく。ツバメは南で越冬して日本で子育てするが、雁は越冬のため日本に来て、北に帰って子育てをする。つまりツ…

玄鳥至(一候遅れ甚だしい)

また間に合わずに次の候になってしまった。 玄鳥至、つばめきたる。ツバメが南から渡ってくる頃、が昨日で終わりました。 何を書こうか、ツバメで検索してあちこちのサイトを読み漁っていたのだけど、ツバメの文字を見すぎてツバメなんだかシバメなんだかわ…

雷乃発声(遠くで呼んでる)

雷乃発声、かみなりすなわちこえをはっす。遠くで雷鳴がきこえる頃、ということだが、遠くとは。日本じゅうどこにいても遠く? そんな場所があるの? 空の上? 春の雷は、寒冷前線が通過する際に、南からの暖気が勢いよく流れ込んでくると発生するらしい。冬…

桜始開(一候遅れのいまさら)

桜始開、さくらはじめてひらく。桜の花が咲きはじめる頃。 一候遅れでぐだぐだだけど、この候に切り替わった頃、私の周りでもまさに桜が咲きだした。去年の日記では4月4日に三分咲きと書いてあるので、去年より10日ほど早いのか。しかも去年は同じ場所に植え…

雀始巣(ホームではなく)

雀始巣、すずめはじめてすくう。雀が巣作りを始める頃。 雀の巣をそういえば見たことがない。調べると、人の身長より高い位置の、屋根の下、庇の下、雨樋、信号機、電柱、交通標識、などに営巣するらしい。と書き出してみると、そういえば見たことあるかもし…

菜虫化蝶(生まれるなら秋がいい)

菜虫化蝶、なむしちょうとなる。青虫が羽化してモンシロチョウになる頃、とのこと。つい最近虫たちが動き出したばかりなのに、もう? と調べてみると、どうやら蛹の状態で越冬しているらしい。それが暖かくなってきて、そろそろね、と出てくるのがこの時期ら…

桃始笑(その花は)

桃始笑、ももはじめてさく。桃の花が咲きはじめる頃。 少し離れたところにピンク色の花が見えたとき、紅梅かな? 桃かな? 桜ではないよね? と思ってそのままになることが多いので、今回は桃と梅の見分け方を調べてみた。 まずは花、桃の花びらは先端のすぼ…

草木萌動から蟄虫啓戸(地面から春)

本日Twitterのタイムラインで「啓蟄」の二文字を見て、え…嘘でしょ? と慌てて七十二候を確認した私です、こんばんは。二日くらいどこかに落としてきた気分。完全に一候遅れループに入ってしまった。なのでもうまとめてやります。二十四節気またいでるけど気…

霞始靆(一候遅れ)

日付が変わってしまったので前回の七十二候。 霞始靆、かすみはじめてたなびく。霞がたなびきはじめる頃。 霞とは、空気中の水分が冷えて細かい水滴になり、空気の中をふよふよしている状態。それが春に現れやすいのは、前候で出てきたように土が水を含んで…

土脉潤起(それから獺祭魚)

土脉潤起、つちのしょううるおいおこる。 雨が降って土が潤いはじめる。二十四節気は雨水。これを書いている今日、関東各地でまた雪が降ったらしいけど、こちらではあられ混じりの雨で、パウダービーズのような白くてごく小さなあられがアスファルトの上をぴ…

魚上氷(めだかのめざめ)

間に合いませんでした。昨日までの七十二候、魚上氷やります。 魚上氷、うおこおりをいずる。水がぬるみ、割れた氷のあいだから魚が跳びはねる頃、とのこと。 跳びはねる、とはまたずいぶんと陽気な感じがする。ヒャッホウである。トビウオのように飛翔する…

黄鴬睍睆(とりとめない鳥の話)

今日まで? 明日までかな? 黄鴬睍睆、うぐいすなく。ウグイスが鳴はじめる頃とのこと。 春告鳥、うぐいす。本州では2月下旬から3月上旬に鳴きはじめることが多いらしいので、この時期に鳴いていたらちょっとせっかちさん。 「迷いながらだっていいから歩こ…

東風解凍(春のよろこび)

東風解凍、はるかぜこおりをとく、春風が氷を融かしはじめる頃。まさに立春、というストレートさ。新年という感じで気持ちがいい。 先日の大雪はほとんど解け、日陰にわずかに残るのみとなった。晴れてきらきらと雪が解けていくのを見ていると、春だ、と思う…

鶏始乳(にわとりと夜明け)

いつもいつも候の最終日や翌日なので、ここらでペースを整えたい! と前回記事アップ後すぐに書き始めたのにこの始末(候の最終日に更新)です。なぜか全然頭が回らなくて、書きたいことは決まっているのに文章にならない。なので今回の記事はいつもに増して…

水沢腹堅(御神渡りの思い出)

水沢腹堅、さわみずこおりつめる。沢の水が厚く凍る頃、つまりものすごく寒い時期ということ。 大寒波、寒かったですね。本当に寒かった。赤子と猫のために一晩じゅう暖房をつけているので、室内にいるとあまり実感がないけど、先日は蛇口の水があまりに冷た…

款冬華(ふきのとうの水辺)

新しい候に入る前に更新できそうだったのに、子供の寝かしつけをしながら寝てしまいました。無念。 ひとつ前の候です。款冬華、ふきのはなさく。ふきのとう、つまり蕗の蕾が雪の下から顔を出す頃。 ふきのとうを摘んだことはありますか。私は子供の頃にあり…

雉始雊(記憶の中の雉と記憶)

はいはいぎりぎりです。昔から何事もぎりぎりにならないとやる気にならない子供だった。ちゃんと候の初日に更新できる人たちはすごいなあ。 雉始雊、きじはじめてなく。雉が鳴き始める頃、ということだが、雉の雄が鳴くのは求愛のためで、繁殖期は3月から7月…

水泉動(ふたたび遅れ)

明日から新しい候に入ってしまう、と昨夜慌てて仕上げようとしたけど仕上がらず、またしても一候遅れです。暦より5日遅れて生きているわたくしですがどうぞよろしく(五七五七七)。 というわけで昨日までの七十二候、水泉動、しみずあたたかをふくむ。地中…

芹乃栄(芹とその周辺)

2回続けて遅れるのはなんとか回避できそう。5日から始まった現在の七十二候は、芹乃栄、せりすなわちさかう。芹がもりもり生えてきますということらしいが、実際の旬はもう少し後で、まだ小さくて見つけにくいらしい。そういえば七草セットに入っている芹は…

雪下出麦(一候遅れ)

あけましておめでとうございます。 年末年始は平常運転でした。子育て中の専業主婦に正月休みはない。むしろ夫がいるのでブログを書く時間がなく、下書きのまま七十二候が次のに移ってしまった。でもせっかく途中まで書いたので書き上げます。 元日から昨日…

鹿と私の今年の終わり

年の瀬ですね。 七十二候、一昨日から新しい候に入っています。 麋角解、さわしかのつのおつる。鹿の角が生え替わりのために抜け落ちる頃、ということ。 このサワシカというのは奈良や宮島にいる鹿ではなく、北米や北ユーラシアにいるヘラジカのことらしい。…

乃東生と冬至

今、私の中で流行ってるので、今回も七十二候の話、と下書きでもたもたしているうちにクリスマスイブになってしまった。どんまいです(自分に) 一昨日の冬至の日から、乃東生、なつかれくさしょうず、という新しい候になった。 ぜんぜん読めない。 夏枯草、…