蚯蚓出(毒ミミズの夢)

蚯蚓出、みみずいづる。冬眠していたミミズが地上に出てくる頃。冬眠って。もう夏である。啓蟄から遅れること二ヶ月、ようやく出てくるらしい。のんびりしたものである。

今回ミミズについてあれこれ調べてみたけど、例によってゲシュタルト崩壊してミミズが流れ星のよう(ミミ☆的な感じでミミズ)に見えてくるばかりで、掘り下げるような話が思いつかない。ので掘り下げずに箇条書きで行ってみようと思います。

 

・ミミズは雌雄同体、というのを私はずっと、あのにょろにょろの一方の先端が雄でもう一方の先端が雌だと信じこんでいたのだが、そういうことではなかった。体の太くなったところ(環帯)近くに雄の生殖器と雌の生殖器をそれぞれもっているとのこと。

 

・農薬や重金属などで汚染された土に住むミミズは、体内にその汚染物質を取り込んで濃縮し、毒ミミズ化することがある、という記述がWikipediaにあった。ミミズの毒ミミズ化。復唱してしまう。

その毒ミミズを食べた鳥やモグラや魚がまた誰かに食べられ、と食物連鎖するうちに人間に辿り着くかもしれないね、ということだけど気をつけようもない。

 

・大雨の後に道路に出てきて死んでいるのは、大雨で土の中では息ができなくなるから、という説が一般的らしい。苦しいから出てきてしまう。雨の日に蛙が浮かれて道路に出てくるのとはまったく逆の仕組みなのだった。

 

子供の頃はミミズなんて気持ち悪くもなんともなかった。近くに住んでいた祖父母や伯父伯母の畑を手伝うことがたまにあり、大きなミミズが出てくると、すごい大きいのいた! とむしろ喜んだものだった。手伝っていたのは主に芋掘りだ。じゃがいも、さつまいも。掘るのでミミズはどんどん出てくる。ミミズも土から出てくる他の虫も、土で汚れることも、汗も日焼けも気にならず、ただただ楽しかった記憶しかない。

あれから20年以上経って、ミミズについて調べていた私は、ミミズをちょっと気持ち悪いと思うようになっていることに気づいた。画像から目を逸らしてしまう。体の構造や生態についての仔細な解説も流し読みしてしまう。昔は、道路に出てきたミミズを棒で拾って土に戻してやる子供だったのに。変わってしまったな、おまえ。

 

 

毒ミミズ夢なかばにて陽炎のアスファルトに死す 空が、青い

 
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本文とは関係ないけど、去年は5月18日頃に満開だったエゴノキの花が今年はもうほとんど散ってしまった。今日はガクアジサイが開花しているのを発見。季節が前倒しでどんどん進む。このへんで踏みとどまってほしいけど、そういうことはたぶんないんだろうな…。

あと、蚯蚓と漢字にすると、虫偏に丘っ引きなのだな、と気づいたのでこれでもう漢字で書けます(おかっぴきは岡っ引きと書くのが正しいらしいがそれはそれ)