2018-06-01から1ヶ月間の記事一覧

菖蒲華(永遠なんて)

菖蒲華、あやめはなさく。アヤメの花が咲く頃。とはいうもののアヤメの花期は5月、同じアヤメ属でよく似ているカキツバタも5月。6月から7月に咲くのはハナショウブ、漢字で書くと花菖蒲、ということでこの「菖蒲」は花菖蒲のよう。 ↓見分け方などはこちらを…

乃東枯(ひかりを連れて)

乃東枯、なつかれくさかるる。夏枯草、ウツボグサが枯れる頃。 今回は夏至の初候で、半年前、冬至の初候が乃東生、なつかれくさしょうず、であった。 ↑読まなくても大丈夫です いちばん夜が長い、陰陽の陰の極みである日、死にいちばん近い日、それはすなわ…

梅子黄(ふれてふわりと)

梅子黄、うめのみきばむ。梅の実が黄色く熟す頃。 春に花が咲いた時は意識するけど、花が散って葉が生い茂ってしまうと、その木が梅の木だということを忘れがち。逆に枇杷や花梨は、実が大きくなって色づいてきて初めて、これは枇杷の木だったのか、と気づく…

腐草為蛍(星にまぎれる)

腐草為蛍、くされたるくさほたるとなる。腐った草が蒸れて蛍となる頃。突然のファンタジーにどきりとする。もちろん実際には草が蛍になるわけではなく、湿った草の影から蛍が出てくるだけなのだけど、昔はそう思われていたとか、いないとか。 語感がとてもい…

螳螂生(死ぬまで武器を)

遅れてしまった。一昨日までの七十二候、螳螂生、かまきりしょうず。カマキリが生まれ出る頃。孵化は4月から5月と書いてあるものも多いが、生まれてちょこちょことあちこちに出没しはじめる時期、ということか。 カマキリに出会うと、おおっ、と思う。出た、…

麦秋至(秋はまだか)

麦秋至、むぎのときいたる。麦が実り、収穫される頃。麦秋というやつですね。 麦が芽吹くという候があったけどいつだったろう、と振り返ってみると、年が明けて最初の候が、雪下出麦、ゆきわたりてむぎいずる、であった。5ヶ月前だ。 ということは七十二候に…

5月までにつくった歌

みずぎわに舟を浮かべて漕ぎ出せぬままに朝焼け 息を、吸う おさなごの食事は祭り あつめてもあつめてもなおごはんつぶなり 白い花散りし後には白い蝶みどりのなかを弔うように たんぽぽの綿毛をわれのくちびるに押しつけ笑う 吹きたまえ、さあ あたらしい船…