蟻と梔子

通勤路のくちなしの花が咲いた。先週末に一輪咲いているのを発見したので、これは毎日チェックせねば、と思っていたらあっという間に満開。いや、まだ蕾もたくさん付いているから、これからもっと満開になるのかもしれない。ただ、くちなしの花ひとつひとつ…

口内宇宙戦争

4月から歯医者に通っている。歯医者で苦手なのは、音でも麻酔でも吸引でもなく、大きく口を開けつづけなくてはいけないことだ。顎関節症の気があるので。開けすぎたら戻らなくなってしまいそうで怖いので、がくん、といかない程度に口を開ける。これが結構…

気づかないこと

シャワーを浴びていて、鼻にお湯が入ることがよくある。正確に言えば、よくあった、だ。上を向いているわけでもないのに、なんでなんだろ、とずっと思っていた。あるとき、彼氏(現在の夫)が言った。まちかは、鼻が上向いてるよね。!!!!!!!!そうだ…

ピクニックの歌

マナーとはなんぞや。考えてみた。マナーが悪いというのは、たとえば降りたい人がいるのにスマホに夢中で微動だにしない人。混んでいるのに足を組んで爪先を前に突き出している人。じろじろ見てくる人。そういうのを見ると、ふん、と思う。人に迷惑をかけた…

便利と不便

Suicaを家に忘れてきた。駅で切符を買わねばならない。券売機の前に立ち、あ、値段わからない、と路線図を見上げたが、焦っているので現在地が見つからない。いったん視線を引いてみたら、現在地、とちゃんと矢印が出ていた。路線図だとそんなところにあるの…

私のいない家でのあなた

去年の夏、猫が病気になった。尿管に結石ができたことで急性腎不全になり、最悪の場合、余命一週間と言われた。そこから計三週間の入院と、その道の世界的権威といわれる先生による三回の手術。奇跡的に一命をとりとめ、本当に奇跡のように、元気になった。…

広島のこと

高校の修学旅行は広島と萩・津和野だった。萩なんて高校生には渋すぎやしないか、という話はさておき、今回は広島の話です。当時の私はコンプレックスの肥大した強烈な人見知りで、数少ない友達以外の人と接するのが苦痛だった。みんな私のことを暗くて地味…

思えば叶う未来であるなら

先日、美容院に行ってきた。どんなふうにしましょうか、と言われて、そうねえ、どうしましょうかねえ…と答える。今回の目的は梅雨に向けて縮毛矯正をかけることだけで、どんな髪型にするかなんて考えていなかった。おかっぱ・ぱっつん禁止令が夫から出ている…

反省している

前回の記事を書いたあと、あー余計なこと書いた、いいじゃん私でもわたしでもどっちでも、余計なお世話だがね、と、むやみに落ちこんだ。模索中、ということでとりあえず思うことをなんでも書いてみようと思ったのだ。でも、やっぱり、たまたま見てくれただ…

わたしの自意識

今週のお題「わたしの一足」、靴はさておき、引っかかるのは「わたし」である。いろんなブログやエッセイなどの読み物を見ていて、一人称が「わたし」だと、一瞬、む、と思う。嫌いというわけではないのだけど、ああ、この人は「わたし」の人なのだな、と思…

靴といえば

毎日スニーカーである。まず、昔から足が大きくて、かわいい靴はなかなか入らなかった。最近でこそ大きいサイズも手に入りやすくなったけど、昔は本当に選択肢が少なかったのだ。高い、とか、デザインがいまいちオネエっぽい、とか。そのせいでずっとスニー…

希望とはこんなきみどりの

「植物大好き」…!!と今週のお題に刮目したのは、植物が好きだからだ。あたりまえに好きなので、逆に何を書いたらいいかわからない。私は植物が好きだ。灼熱の(五月にしてすでに灼熱の)狭いベランダで、多肉植物数十種類とミニバラ、モッコウバラ、あじさ…

タケノコ自由研究

竹林のそばを歩いていて、なんか黒い竹がある、と思ったらそれはタケノコであった。黒い皮を付けたまま、タケノコが伸びているのだった。黒い竹の先端を見上げると、しゅっと細くなり、もしゃもしゃしている。上部だけをすぱんと切り取ったらほぼタケノコで…

先輩パフォーマンス

当面はお題のみ、と言った舌の根も乾かぬうちに関係ない投稿をします。 先日の話。 職場で新入社員が怒られていた。怒っていたのは入社三年めだか四年めの営業。 曰く、 「お客さんから預かったものをそんな積み方するとかありえないでしょ」 「ちょっと時間…

書く理由

先週の今週のお題(ややこしい)から唐突にブログを始めてしまったので、自分紹介的なエントリを一応書いたほうがいいのかな、と書きかけていたところに、今週のお題「私がブログを書く理由」がやってきたので便乗することにしました。名前、まちか昭和50年…

青春のまんなかでしか見えない光

特別お題「青春の一冊」 with P+D MAGAZINE せいしゅんの一冊。 青春がなんであるかまだ知らない、小学生のころ、幼なじみのお姉さんに借りて、初めて文庫本を手にした。 少女小説、というジャンルが当時はあった。今ならラノベに括られるのか、それとも今で…