短歌の目3月(あまりに白く)

今月もぎりぎりです。どうぞよろしくお願いします。

 

 

題詠 5首

 

1. 草

春ならばしろつめ草の咲く団地 幼い私をみどりに染める

 

2. あま

手のひらはあまりに白く小さくて空へ向ければただただ未来

 

3. ぼたん

あの日々のすべてをさらっていった人 うすむらさきのぼたんのような

 

4. 鳥

鳥の影急降下して午後二時の眠りの街を切り裂いてゆく

 

5. 雷

はじまりは自分で決めた今ここに祝砲のように雷が鳴る

 

 

テーマ詠「捨」

結晶のふちどりの冬を脱ぎ捨ててどこかへ向かう君も私も

 

水が好き ひとりが好き 音楽が好き どこかに捨てたわたし、私は

 

 

 

 

もう3月31日って嘘でしょ、という気分です。

赤子の世話に追われ、退院や検診やお宮参りで外出した数日以外は、すべてパジャマで過ごした1ヶ月。

例によってテーマ詠はふたつとも過去に作ったものです…。あと鳥も。

ほそぼそと来月も続けてゆければと思っております。